Web制作の見積もりや企画提案依頼時に制作会社に伝えるべきこと
当社のようなWeb制作会社では、お客様から見積もりや企画提案を依頼された際にヒアリングを行います。Webサイトの目的やお客様の要望、ビジネスをしっかり理解し、依頼側と制作側で共通認識を持つことで正確な見積もりや的を射た提案ができるからです。
また、複数の制作会社に見積もりを依頼する際にも要件を明確にすることが重要です。要件が明確でないと制作会社毎に提案内容が異なり、提示された金額に大きな差が生じてしまい、善し悪しの判断が付かなくなるからです。
今回は、Webサイト構築・リニューアルの見積もりや企画提案依頼時に依頼側と制作側にミスマッチを生じさせないために事前に制作会社に伝えておくべき事項をお伝えします。
目的・ターゲット
Webサイトを作る目的とターゲット層を明確にすることで、デザインやコンテンツについて具体的な提案が可能になります。
例えば、目的「資料請求のコンバージョンを10%増やす」、ターゲット「主なターゲットは子育て中の女性」などです。
ビジネスにおける強み・弱み、顧客ニーズ
企画提案を行う上で、ビジネス要件を明確にしていただけると、より効果的な提案が行えると思います。
同類の製品やサービスを扱っている競合他社と比較した際に、御社にはどのような強みや弱みがあるのか?また顧客ニーズなども把握することでより戦略的な提案ができます。
自社の製品やサービスに特別な強みがなくても、ビジュアルによる訴求力を工夫する、サイトの使い勝手を高めるといった方法でアプローチの差別化を図っていく方法も可能です。
サイト要件
見積もりに最も影響をあたえるのがサイト要件となります。サイト要件とは、構築するサイトのページ数、デザイン、導入するシステム、サーバ、スケジュールなどにあたります。
今回は見積もりや企画提案を依頼する上で、最低限抑えておきたい項目を簡単にご説明します。
構築するページ数
基本的に制作会社は工数(この作業をするのにどれくらい時間がかかるか)で費用を算出します。そのため、構築するページ数の大小が見積もりに大きく影響を及ぼします。
明確なページ数は決まっていなくても、想定しているおおよそのページ数は伝えるべきです。
対応するデバイス
最近ではレスポンシブWebデザインという、一つのHTMLをユーザーのデバイスの解像度によって最適なレイアウトに切り替えるものが主流になっております。その際に対応させるデバイス(PC・スマホ・タブレット等)の種類によって作り方(工数)が変わってくるため、見積もりに大きな影響を与えます。
導入するシステム
Webサイトの制作にはシステム構築が絡むものがあります。その場合、その分の工数が追加されますので、予め導入したいシステムを明確にしておいた方が良いです。
しかし、何にシステムが必要なのか分からない場合があります。その際には、「このサイトを作る上での目的」や「現行Webサイトの問題点」を予め明確にしていただけると、制作会社側からニーズに合ったシステムのご提案ができます。
通販サイトを立ち上げて売上を伸ばしたいのであれば「ECシステム」、Webサイトからのお問合せを獲得したいのであれば「お問合せフォーム」、Webサイトの更新をしていきたいけど、知識やスキルを持った人が居ないのであれば「CMS」といった具合に導入システムのご提案ができます。
サーバスペック
Webサイトのリニューアル時にシステムを導入する場合、ネックになってくるのがサーバです。Webサイトの構築・リニューアル時に新しくサーバを取得する場合は、あまり問題にはなりませんが「今あるサーバを使いたい」という場合ですと、サーバの容量・ミドルウェアなど様々な情報を、事前に制作会社に伝えておく必要があります。サーバによっては、導入予定のシステムが全く動かなかったり、調整が必要だったりする場合があるからです。
スケジュール
納期は発注者にとっても制作会社にとっても気になるところだと思います。当たり前ではありますが、工数に対してあまりにもタイトなスケジュールの場合、制作側はリソースの確保が必要になります。基本的にWebサイトの構築の原価は、人件費によるものが大きいため、現実的なスケジュールを引く必要があります。
また、スケジュールがあまりに短いと、発注者側が確認する時間があまり取れなくなってしまうため、満足できるサイトが構築されないケースも多いです。
その他
上記内容以外だと、カメラマンの有無や、翻訳・取材・原稿作成の有無によっても、見積もりが大きく変わります。
もし、手持ちの素材に不安がある場合は、ある程度費用として見積もりさせた方が、リニューアル作業中に急きょ追加素材を探す、などといったトラブルを避けることができます。
また、広告の出稿や、定期的なアクセス解析などのプロモーションや効果分析作業も、予め要望として出ているのであれば明確にしておきましょう。
まとめ
ミスマッチの少ない見積もりや、的を射た企画提案を得るためには、サイトの目的・御社のビジネスの特徴・サイトの要件を制作会社に伝えることが大切です。
また、複数の業者に依頼する場合、ご紹介したサイト要件を書類化し、同じものを複数の業者に渡す必要があります。
なぜなら、毎回口頭で説明すると、サイト要件に抜けが出てしまったり、明確になっていなかった部分が、最終的に見積もりの大小に大きな影響をあたえ、せっかく相見積もりをとったのに比較検討が難しくなるからです。
そのような事態に陥らないために、要件定義書というサイト要件を明確にした資料が必要になります。
要件定義書の簡単な書き方については、次回、お伝えいたします。
この記事を書いた人
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2015年にアーティスに入社。
ソリューション事業部の企画・営業担当として、主に静岡県・愛知県内の企業・医療機関・教育機関のホームページリニューアル案件に携わる。2021年からは、ソリューション事業部の社内マーケティング担当を兼任し、リスティング広告の運用も行っている。
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