ドメイン・サーバの契約状況は把握できていますか?~無駄なコストを削減しよう~
Webサイトのリニューアルをお手伝いさせていただく際に、現在利用中のサーバやドメインの契約状況についての質問をすると、現在どこの業者と契約を結んでいるのか、契約内容がどうなっているのかよくわからないという回答をいただく事があります。
特に中小企業では、社内のインフラ関係は全て業者に任せっぱなしというケースも多く、社内で契約状況を把握している人が一人もいない会社もあるのではないでしょうか?
なかなかわかりづらく、複雑に感じるインターネット環境ですが、その全体像を理解し、見直してみると、毎月無駄に発生している費用が発覚したり、一度も利用した事の無い有料サービスが契約されたままになっていたりと、コスト削減に繋がる場合があります。
そこで今回は、今さら聞けないようなインターネットの基本知識や、実際のコスト削減に繋げた例をご紹介します。
インターネットの基礎知識
サーバ・ドメイン・DNSと聞くと難しそうなイメージを持たれる方が多いかと思いますので、ここでは、初歩的なインターネットの基礎知識について説明いたします。
ドメイン
○○.comや○○.jpなど、インターネット上に存在する個々のコンピュータを識別するもので、ネットワーク上の住所にあたります。また、会社のホームページURLやメールアドレスの一部にもなります。
ドメイン取得業者は「お名前.com」や「ムームードメイン」「名づけてねっと」などがあり、直接契約している場合もありますが、ホームページの制作業者が間に入っている場合は、そちらで代行取得をされている場合があります。
サーバ
ネットワーク上にデータを設置する際に必ず必要なものです。例えば、ホームページのデータは「WEBサーバ」にデータを設置します。メールのやりとりをする際には「メールサーバ」が必要になります。
既にホームページを持っている会社の場合、必ずWebサーバの契約をしているはずです。ドメイン同様、ホームページの制作業者が代行取得している場合が多いです。ドメインも同様ですが、サーバに関連する請求書をご覧いただくと、サーバの契約先がわかる場合が多いです。
DNS
ホームページにはIPアドレスという数字とピリオドの羅列された番号が割り当てられているのですが、そのIPアドレスとドメインを紐付けるものがDNSです。
サーバ・ドメインのどちらかと合わせて契約をしている事が多いため、契約書類等の確認を行う必要があります。
プロバイダ
プロバイダとは、インターネットへの接続サービスを提供する事業所のことです。OCNやBIGLOBE、So-net、@niftyなどが代表的なプロバイダです。プロバイダと契約する事で、インターネットに接続することができます。
利用中のメールアドレスがocn やnifty、biglobeなどになっている場合には、プロバイダが発行するのメールアドレスを利用されています。
ホームページを新規で立ち上げる際には、独自ドメインを取得する事になりますので、独自ドメインのメールアドレスに変更することもできます。
お客様の契約状況は様々なケースがありますが、上記のようなネットワーク環境を理解し、現在の契約状況を確認することで実際にコストの削減につながった事例をいくつか紹介します。
契約内容の見直しによりコスト削減に繋がった例
【 ケース1】毎月発生する無駄なコスト
自動車部品製造会社のA社は、WEBに詳しい担当者に約5年間、全ての社内ネットワークを任せていましたが、その担当者が退職し、うまく引き継ぎができないまま2年が経過。その後、契約の見直しを行った際、7年前にホームページを構築した業者にサーバ費用の支払いと合わせて、「更新代行費用」という名目で月額20,000円を支払っていた事が発覚。なお、4年ほど前から1度も更新依頼をした事がないため、960,000円を無駄に支払っていました。
これまでの契約を解約し、別の制作会社にてドメイン・サーバ契約とCMSを導入したリニューアルを行いました。
CMS導入により自社での更新が簡単にできるようになり、年間コストが約半額になりました。
【 ケース2】メール不通の際の問い合わせ先が不明に
運送関係のB社は、数年前急に社内のメールが利用できなくなる状況に陥り、契約状況が不明であったため不具合対応の依頼をどこにすればよいかわからない状態になってしまいました。
実際にはドメインと合わせてメールサーバを契約していたのですが、その状況が把握できていなかったため、急遽プロバイダのメールサービスを追加で申し込み、プロバイダが発行するメールアドレスを利用するようにしたそうです。そのため、元々利用していたメールサーバは放置されたまま2年間契約を続けていました。
ホームページリニューアルの際にこれらのことが発覚し、プロバイダのプラン変更とサーバ・ドメインを一元管理することで、年間 約5,000円と少額ですが、コスト削減に繋がり、契約先の明確化を図ることができました。
【 ケース3】ドメインとサーバ契約は他社に移管できる事を知らなかった
製造業のC社は、10年以上前にホームページを構築し、大幅な変更をする事なく現在に至っていました。
サーバやドメインの費用は、少し割高と感じていたものの10年間同じ制作会社に支払い続けていました。
ホームページをリニューアルする際に契約の見直しからドメインの移管の提案をしたところ、サーバやドメインの管理は、他の業者に移管する事は出来ないものだと思っていたという事でした。
WEB・メールサーバの移管をして金額の見直しをした事で、年間12,000円のコスト削減に繋がりました。
さいごに
ホームページに関連するネットワーク環境は、とても難しく感じる方が多いようですが、全体の構成を理解することで、何についての費用を支払っているかが明確になるため、無駄を発見しやすくなります。
ホームページの内容の見直しや、リニューアルなどを検討されている場合には、デザインやページ構成などの見直しはもちろんのこと、現在契約中の社内ネットワークの見直しを行い、無駄を省いてみませんか?
この記事を書いた人
- 自動車ディーラー、広告出版業の営業職の経験を経て2009年にアーティスに入社。ソリューション事業部の営業職として大学・総合病院などの企画営業に携わった後、事業開発部にて主に中小企業・開業医院等に向けたCMSサイト制作の企画営業に従事している。
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