なぜ人事評価が必要なのか
人事評価には、多大な労力を必要としますが、一方で評価された人全員が納得できる評価というものはなかなか出来ることではなく難儀なものです。
そもそも何故人事評価というものが必要なのでしょうか。
人は動機付けによって動く
言うまでもなく人(社員)は会社にとって大切な財産です。
しかしながら、人は機械(設備)と違って思考や感情というものを持っていますので、モラール(morale=やる気・士気・意欲)によって発揮する力が異なってきます。
つまり同じ能力であっても、やる気のある人とそうでない人とでは、上げる成果の量や質に大きな違いが出てきてしまうわけです。
では、そのモラールは何よって左右されるかというと、一つは「使命感」です。
自分の働きがかならず誰かの役に立つのだ。という認識と自信が、「頑張ろう」という意欲を生み出します。
もう一つが成長意欲です。
自分自身が成長していくことの喜びもそうですが、それによって自分の仕事や生活が向上していくことも成長意欲となります。
達成感
「達成感」も重要な動機となります。
自分の働きが、社会に貢献出来ているのだという実感です。
これには、自己満足での達成感もありますが、多くの場合は周囲から認められることによってより深い実感を味わうことができます。
つまり、お客様を始めとする周囲の人からの感謝や賞賛が達成感につながるる分けですが、会社組織の中では、人事評価の結果が、自分のことをどれだけ認めてくれたのかの基準になります。
公正さが大切
評価は、ただ単に、「認めてくれたか」「くれなかったか」ではなく、「どれだけ」認めてくれたかというところが大切です。
頑張って働いて成果を上げたのに、頑張っていなかった人と同じ評価であるとしたらやる気も薄れるというのが人情です(そうでない人もいるとは思いますが・・・)。
ですから、評価はあくまでも公正(公平ではない)であることが絶対です。
ただ、公正な評価は、成果のみを単純に見てもすることが出来ません。その成果を上げるに至ったプロセスも見なければなりません。
成果には偶然に運良く成し遂げられたものもあるでしょうし、逆に一所懸命に頑張っても運悪くなかなか報われない仕事というものもあるものです。
俗に言う「おいしい仕事」「おいしくない仕事」というものが、実際にあるのが現実です。
さらに、組織においては他者を助けるという姿勢が大切ですが、同僚や後輩の面倒を見る姿勢は、直接的にはその人の成果にはなっていないという前提で評価してあげなければなりません。
公正な評価をされることによって、人は「やる気」を生み出しますので、そこに人事評価が必要となる理由があるわけです。
この記事を書いた人
- 1998年アーティスを設立し、インターネット通信販売をはじめとした数々のウェブサイト構築を手がける。ユーザビリティという言葉自体が耳慣れなかった頃よりその可能性に着目。理論や研究だけでなく、実際の構築と運営という現場で積み重ねてきた実績がクライアントの信頼を集めている。
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