【遠州探訪】2017年大河ドラマ「おんな城主 直虎」主人公ゆかりのお寺「龍潭寺」
皆さんは、「真田丸」に続く2017年の大河ドラマをご存知ですか?「おんな城主 直虎」です。
おんな城主?直虎?と言われてもピンとこない方が多いかと思いますが、ドラマの主人公「井伊直虎」は、実は浜松ゆかりの人物で、ドラマの撮影が行われている「龍潭寺」は浜松市にあります。
浜松ゆかりの人物である「おんな城主 直虎」の主人公、井伊直虎や井伊直政ともゆかりのある「龍潭寺」について紹介していきます。
井伊直虎ってどんな人?
男みたいな名前ですが、実は女性です。そして、女性ながら井伊氏の当主を務めた人物です。
また、虎松(後の井伊直政)を養子として育て、虎松が15歳の時に徳川家康に仕えるための世話をしたといわれています。
井伊直政ってどんな人?
徳川四天王と呼ばれる有名な武将で、直虎とは「はとこ」の関係にあたります。
直政が率いた部隊は甲冑や旗指物等の武具を赤や朱色で整えていたことから「井伊の赤備え」と呼ばれ、数々の合戦で武功を上げました。関ケ原の合戦の論功行賞では、徳川家臣団トップの18万石を与えられており、徳川家の中でも出世頭といえます。
井伊氏の菩提寺「龍潭寺」とは?
浜松駅から車で40分程のところにある龍潭寺。大河ドラマの招致活動は、このお寺の関係者が中心となって進めていたようです。
龍潭寺は井伊氏歴々の御霊を祀る菩提寺として歴代当主に深く帰依され、直虎が出家した際には龍潭寺で暮らしていたといわれています。
龍潭寺の歴代住職の中にも直虎とゆかりの深い人物がいます。龍潭寺第二世住職の南渓瑞聞は直虎の祖父直平の子で直虎の叔父にあたり、「おんな城主 直虎」誕生の大きな役割を果たした人物といわれています。
ちなみにこの南渓和尚は桶狭間の戦いで敗れた今川義元の葬儀では安骨の大道師を務めています。同じく戦死した直虎の父直盛の戒名をとって龍泰寺から龍潭寺と寺号を改めました。
拝観料は大人が500円、子供は200円です。
堂内を順路に沿って鴬張りの廊下を進むと左手には枯山水庭園があり、本堂縁側に腰かけて眺めることができます。
本堂では「直虎展」が開催中
本堂内には大河ドラマ出演者の相関図や直虎と虎松の像等、直虎ゆかりの品々が展示されており、直虎が当主を務めていた根拠となる「龍潭寺寄進状之事」という覚書も展示されています。(※残念ながら寄進状は撮影不可)
井伊氏の位牌を祀る御霊屋
廊下を抜けた先にある御霊屋。「井伊氏」歴々の位牌や当主の木造が祀られています。
御霊屋入り口横の井伊家系図には第三十六代「直弼」の文字があります。幕末の大老井伊直弼(いいなおすけ)も直虎と同じ家系です。
こんな人も直虎と関係が!
徳川家康の正室 築山殿(築山御前)
直虎の祖父、直平の娘は今川義元の側室として嫁いだ後、義元の妹として関口親永に嫁いだとされる資料が残されています。その後、関口親永との間にできた娘が後の築山殿だといわれています。直政の出世が早かったのも、家康の正室と同じ家の出身だったからかもしれませんね。
ちなみに築山御前の墓は、浜松市中区にある西来院というお寺にあります。
日蓮
日蓮宗の宗祖、日蓮も井伊氏とゆかりの人物です。直虎の時代よりはるか昔の鎌倉時代に井伊氏の庶流にあたる貫名重忠が安房国に流され、そこで生まれたのが日蓮と言われています。
日蓮宗の寺紋は「井桁に橘」の紋章が使われていますが、龍潭寺の端々で見られる井伊氏の家紋の井桁紋と橘紋を重ねた形です。
国指定文化財名勝記念物の庭園
本堂裏に回ると国指定文化財名勝記念物の庭園が望めます。縁側には座布団がひかれてあり、音声による庭園の説明を聞きながら腰を掛けてじっくりと眺めることができます。
本堂裏を順路に沿って進んだ先にある書院には「井伊大老御座所」があり(※残念ながら撮影不可)、書院からも庭園を望むことができます。
井伊直弼も幕末に龍潭寺を訪れた際にこの庭園を眺めたのではないでしょうか。あの歴史上の人物と同じ景色を見ているかもしれないと思うと胸が熱くなります。
井伊氏歴代墓所
境内には井伊氏初代共保から24代直政までのお墓があり、横には看板には誰のお墓なのか図で説明されています。直虎のお墓は左の奥から二番目です。
さいごに
龍潭寺の付近には井伊氏初代共保出生の井戸、城址等の井伊氏ゆかりの土地や、後醍醐天皇第四王子の宗良親王を祀っている井伊谷宮、東海地方最大級の観光鍾乳洞の竜ヶ岩洞などがあります。
龍潭寺では2016年10月1日~12月10日の間、「龍潭寺紅葉まつり・秋の寺宝展」が開催中です。例年は11月中旬~12月上旬が紅葉の見頃だそうです。
来年の大河ドラマ放映を前に、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
井伊谷宮公式ホームページ http://www.iinoyaguu.or.jp/
竜ヶ岩洞公式ホームページ http://www.doukutu.co.jp/
この記事を書いた人
- 2013年にアーティスに入社。システムエンジニアとしてアーティスCMSを使用したWebサイトや受託システムの構築・保守に携わる。環境構築が好き。
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