ユーザビリティとは「使い心地」
ユーザーサイドを運営する株式会社アーティスでは、ウェブサイトの構築やシステムの開発を行っているのですが、それらを行う上で基本となる大切な考えがユーザビリティです。
ユーザビリティ(Usability)とは、ご存じの通り英語のUse(使う)とability(可能)を組み合わせた造語で、日本語では「使いやすさ」や「使い勝手」と訳されて使われます。
「アクセシビリティ」や「ユニバーサルデザイン」と近い概念ですが、いずれも学術的には「人間工学」と呼ばれる一種の科学的分野の中に含まれています。
「人間工学」は、欧州をルーツとする、身体に負担をかけない工業製品を作る考え方であるエルゴノミクス(Ergonomics)と、アメリカで生まれた、ヒューマンファクター(Human factors engineering)の考え方を包括する実践的な科学です。
エルゴノミクスは、身体的な負担や効率を考えるいわば工学的な分野なのに対し、ヒューマンファクターは、表示(インタフェース)や認知、認識、学習、人間心理などの分野までを含む大きな概念です。
さて、「ユーザビリティ」は、その「人間工学」の中に含まれるひとつの概念ということが出来ると思いますが、ユーザビリティを定義するひとつの指標である ISO9241-11 という規格では、ユーザビリティを下記のように定義しています。
System usability comprises the extent, to which a product can be used by specified users to achieve specified goals with effectiveness, efficiency, and satisfaction in a specified context of use, where:
* Effectiveness measures the accuracy and completeness with which users achieve specified goals;
* Efficiency measures the resources expended in relation to the accuracy and completeness with which users achieve goals;
* Satisfaction measures the freedom from discomfort, and positive attitudes towards the use of the product.
さてさて、
小難しいことを書いてきましたが、
ユーザビリティを考えていく中で、思い立ったのはユーザビリティとは、つまり「使い心地」のことではないかということです。
「使いやすさ」や「使い勝手」という言葉で、有効さ、や、効率をとらえることはできると思いますが、私は、真のユーザビリティとは、3つ目の「ユーザーの満足度」を高めることだと思っていますので、それを言い表す言葉としては「使い心地」がぴったりなのではないかな。と思った次第です。
この記事を書いた人
- 1998年アーティスを設立し、インターネット通信販売をはじめとした数々のウェブサイト構築を手がける。ユーザビリティという言葉自体が耳慣れなかった頃よりその可能性に着目。理論や研究だけでなく、実際の構築と運営という現場で積み重ねてきた実績がクライアントの信頼を集めている。
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