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AIDMAとAISAS

マーケティングの世界では、消費者の行動プロセスを「注意」→「興味・関心」→「欲求」→「記憶」→「行動・購買」というモデルで理解してきましたが、インターネットの普及でこのプロセスモデルも様変わりしてきました。

AIDMAからAISASへ

従来のマーケティングにおいては、消費者行動プロセスをAIDMA(アイドマ)という理論によって認知してきました。企業から一般ユーザーに向けられたマーケティング活動に対し、消費者行動は

「Attention(注意)→Interest(興味・関心)→Desire(欲求)→Memory(記憶)→Action(行動・購買)」

というプロセスをたどるという理論です。
これは、B to C(企業(Business)から一般消費者へ(to Consumer))という、企業主体の考え方に基づいたモデルです。従来では、消費者よりも供給者である企業の方がイニシアチブ(主導権)を持っていると考えられていたのです。
しかし、近年ではインターネットの隆盛もあって、イニシアチブは確実に消費者側へと移ってきています。こうした実態に即し、AIDMAに代わって提唱されている理論がAISAS(アイサス)です。

AIDMAとAISASの違い

AISASとは「Attention(注意)→Interest(興味・関心)→Search(検索)→Action(行動・購買)→Share(情報の共有)」というプロセスにより、Bto C to C(企業から一般消費者へ、そしてまた一般消費者へ)というマーケティングコミュニケーションが成立するというものです。

AIDMAと異なっているプロセスは、SearchとShareの部分です。Searchは、Googleなどの検索サイトにおける検索行動です。Shareは購入後の商品についての感想をフィードバックし、情報として共有することです。Webサイトへの書き込み、ブログによる口コミ、人気ランキング付けなどがこれに相当します。消費者は検索結果を比較検討し、ほかの消費者の意見を参考にアクションを起こすのです。そのため、消費者主導の傾向が強まります。
もっともこの2つの行動はWebであればこそ可能なことで、ゆえに現代のマーケティングにおいてWebサイトの重要性はますます高まっているのです。

この記事を書いた人

池谷 義紀
池谷 義紀株式会社アーティス 代表取締役
1998年アーティスを設立し、インターネット通信販売をはじめとした数々のウェブサイト構築を手がける。ユーザビリティという言葉自体が耳慣れなかった頃よりその可能性に着目。理論や研究だけでなく、実際の構築と運営という現場で積み重ねてきた実績がクライアントの信頼を集めている。
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