初心者向けGoogleアナリティクス【第1回:ユーザー分析】
Googleアナリティクスとは
Googleアナリティクスとは、Googleが提供しているアクセス解析ツールです。
運営するWebサイトの各ページに所定のタグを設定することで、Webサイトに訪れたユーザーの訪問経緯やサイト内での行動を知ることができます。
また「Googleアカウント」を取得するだけで、“誰でも”“無料”で利用することができるため、多くのWebサイトで導入されています。
導入の手軽さに反して、取得できるデータは膨大でかなり高機能なツールです。
そのため、初めてデータを目にする方の中には、どこを見ればいいかわからないという方も多いのではないでしょうか。
アクセス解析データは、現状の問題点や改善点・ユーザーニーズを知ることができる貴重な情報です。より運用効果の高いWebサイトに導くためにぜひ活用したいものです。
そこで、Googleアナリティクスの解析ページの基本的な見方と用語を4回に分けて解説していきたいと思います。
4つのデータ分類
Googleアナリティクスでは、解析データを下記の4つに分類しています。
ユーザー | サイト訪問者(ユーザー)の総数、新規とリピーターの割合、使用しているブラウザ等のユーザーに関わる情報 |
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集客 | ユーザーがサイトにたどり着く経緯 |
行動 | ユーザーのサイト内における動き |
コンバージョン | サイトの目標の達成度合い |
この4つの分類は、レポートのページの左側に表示されています。
クリックすると、それぞれのサブメニューが開きます。(図1)
また、画面右上に表示されている日付を変更すると解析する期間を変更することができます。(図2)
第1回目の今回は、「ユーザー」の項目について解説をしていきます。
サマリー
まずは、「サマリー」でユーザーの訪問状況・滞在状況を把握しましょう。
セッション | ユーザーがサイトに入って来て、出て行くまでが1セッションです。30分以上サイト内での動きがない場合、リセットされ、新たなセッションとしてカウントされます。 |
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ユーザー | 集計期間にサイトへ訪問した人数です。同じ人が複数回訪問してもカウントはされません。ユニークユーザー数とも呼ばれます。 |
ページビュー数 | サイト内で何ページ閲覧(表示)されたかを表しています。 |
ページ/セッション | 1回の訪問でユーザーが見たページの数を平均したものです。 |
平均セッション時間 | ユーザーがサイトに入り、出て行くまでの時間を平均したものです。 |
直帰率 | 全セッションの内、1ページだけ(着地したページのみ)閲覧してブラウザを閉じたり、他のサイトに移動してしまった割合です。 |
新規セッション率 | 全セッションの中で初めて訪問する新規ユーザーのセッションの割合です。 |
次に各メニューの説明をしていきます。
コホート分析
コホート分析は、2015年2月に追加された新しい機能です。ある条件のユーザーの行動の変化や、ユーザーの定着率を測定することができます。
縦軸が訪問ユーザー数を表し、横軸が訪問したユーザーの再訪率を表しています。
上記の表の場合、2015年4月30日にサイトを訪問した207人のユーザーのうち、1.45%が1日後に再び訪問していることがわかります。
セグメントを利用し、特定キャンペーン経由のユーザーのみの情報を取得すれば、そのキャンペーンでの定着率を確認できるので、効果を正確に把握することができます。
ユーザーの分布
※このレポートを取得するには、「広告主向けの機能を有効化」設定をオンにする必要があります。
Googleはインターネットブラウザのcookieの履歴から、閲覧したコンテンツを読み取ることで年齢や性別を推測しています。そのデータを収集し、Google Analyticsへ表示させる機能が「ユーザーの分布」です。収集するデータはGoogleの類推であるために、実際と異なる場合もあります。
年齢 | 18歳~24歳、25歳~34歳、35歳~44歳、45歳~54歳、55歳~64歳、65歳以上の6つの区分に分けて表示します。 |
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性別 | 男性、女性の割合を表示します。 |
インタレスト カテゴリ
※このレポートを取得するには、「広告主向けの機能を有効化」設定をオンにする必要があります。
「ユーザー分布」と同じ手法で、ユーザーの興味のあるカテゴリを推測し、表示する機能が「インタレスト カテゴリ」です。
アフィニティ カテゴリ | ユーザーの興味関心のある事柄 |
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購買意向の強いセグメント | コンバージョンにいたる可能性が高いユーザーの興味関心のある事柄 |
他のカテゴリ | アフィニティカテゴリを細かく分類したようなもの |
地域
ユーザーの使用言語とアクセス元の地域がわかります。
言語 | ユーザーの使用言語を表示します。 |
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地域 | ユーザーの所在の国ごとに表示され、国名をクリックするとその国の地域別のデータを見ることができます。 |
行動
サイトへの初めての訪問、再訪等、ユーザーの行動がわかります。
新規とリピーター | 新規訪問とリピート訪問の割合を表示します。 |
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リピートの回数や間隔 | リピート訪問の回数や訪問の間隔の表示します。(下図参照) |
ユーザーのロイヤリティ | ユーザーが1回の訪問でサイトを閲覧した時間とページ数を表示します。 |
上記の表から2回目の訪問数は848で、2回目の訪問でのページビュー数は4,591であることがわかります。
ユーザーの環境
ユーザーがどのような環境からサイトを閲覧しているのかがわかります。
ブラウザとOS | ユーザーが使用しているブラウザやOS、画面の解像度などを表示します。 |
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ネットワーク | サービスプロバイダとホスト名を表示します。 |
モバイル
スマートフォンの普及により、携帯端末でのサイト閲覧の機会はとても増えました。それにともない、サイトのスマートフォン対応の必要性が高まっています。「モバイル」では、携帯端末からのアクセス状況がわかります。
サマリー | 閲覧のデバイスを下記の3つに分けて表示します。 desktop:PCからの閲覧 mobile:スマートフォンからの閲覧 tablet:iPad等のタブレットからの閲覧 |
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デバイス | 携帯端末のブランド名、メーカー、ブラウザなどを表示します。 |
ユーザーフロー
ユーザーがサイトを訪問してからサイトを離れるまでの経路を図示したものです。
デフォルトは国別に表示されていますが、画面左上の設定を変更すると参照元別などでも表示することができます。
また、ページにマウスポインタを合わせると、「次に行った流れ」と「離脱率」が表示されます。(下図参照)
今回は、Googleアナリティクスの「ユーザー」の項目について解説しました。
次回は、「集客」について解説します。
この記事を書いた人
- 創造性を最大限に発揮するとともに、インターネットに代表されるITを活用し、みんなの生活が便利で、豊かで、楽しいものになるようなサービスやコンテンツを考え、創り出し提供しています。
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