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直帰率を正しく理解しよう!~直帰率はなぜ高くなる?直帰率の目安は?~

Google Analyticsなどのアクセス解析ツールでよく目にする指標として「直帰率」があります。ユーザーの満足度を測る指標としてよく扱われる「直帰率」ですが、単なる数値に惑わされてしまっている方も多いのではないでしょうか?
アクセス解析を行う上で重要なことは、「その数値から何を読み取り、どう改善していくか」です。

今回は「直帰率」について、数値に惑わされないアクセス解析を実践するために理解しておくべきポイントをご紹介します。

直帰・直帰率とは?

過去記事「Googleアナリティクスの基本指標を正しく理解しよう」でも解説しましたが、改めて直帰・直帰率の定義をおさらいしましょう。

Google Analytics直帰率

「直帰」とは、ユーザーがサイトを訪れた際に着地した1ページだけを見てそのままサイトから離脱してしまう行動のことを指します。つまり「1セッションで1PVしかない訪問」を直帰と呼びます。

直帰のイメージ

「直帰率」とは、全セッションに対して直帰したセッションの割合をパーセントで表したものです。
たとえば、ある期間のセッション数「5,000セッション」に対して直帰率が30%だった場合、1,500セッションが着地した1ページだけを閲覧して離脱してしまったことになります。

直帰率 = 直帰したセッション数 ÷ 全セッション数

ユーザーが直帰する理由は?

直帰の定義を理解できると「直帰率が高い=1ページだけを見てそのままサイトから離脱されやすい傾向にある」ということが分かります。
では、なぜ1ページだけ見てユーザーが離脱してしまうのか、その原因について整理してみます。

【理由その1】着地したページにユーザーが期待した情報がない

検索エンジン経由で訪れるユーザーによくある傾向として、自身が知りたかった情報とランディングページに書かれているコンテンツが一致しなかった、または不十分であったケースです。
ユーザー自身が持っているニーズとランディングページのコンテンツがマッチしていないなと感じた場合、ユーザーは再び検索エンジンに戻り、そのほかのWebサイトを探します。

【理由その2】着地したページが見づらい、使いづらい

こちらは、ニーズにマッチした情報があるにも関わらずランディングページが見づらい・使いづらいために情報に気づく前に離脱されてしまうケースです。

よくある例として、スマホ対応していないWebサイトの場合「コンテンツが小さくて文字が読みづらい」「画面拡大時のピンチ操作が煩わしい」といったストレスをユーザーに与えてしまい、離脱を招いているケースです。
Googleがアメリカ人を対象に行ったアンケート調査によると、モバイル未対応のWebサイトに対して48%のユーザーがイライラとフラストレーションを感じるといった調査結果も公表されています。

参考:Webサイトのスマホ対応が必要な 3つの理由

【理由その3】着地したページの読み込みが遅い、動作が遅い

こちらもスマートフォンの普及と関連する要因として、ラインディングページがモバイルに最適化されていないため完全に表示されるまでに時間がかかってしまい、ユーザーは待ちきれずに離脱してしまうケースが挙げられます。

Googleが2017年2月に公表した調査結果によりますと、「完全に表示されるまでに3秒以上かかると、53%のユーザーはページを離れる」「表示速度が1秒から7秒に落ちると、直帰率は113%上昇」などの興味深いデータが出ています。

参考:Web制作者なら覚えておきたいサイト高速化とは(導入編)

【理由その4】着地したページから次のアクションへの導線が不足している

ユーザーの期待通りの情報がページにあったとしても、次のステップに誘導する導線が不足しているページの場合、ユーザーは次のアクションをしたくてもそこで諦めて直帰してしまうケースが考えられます。

具体的には、

  • さらなる情報(詳細情報や関連情報)を得るための導線がない、または機能していない
  • 問い合わせや資料請求への導線がない、または機能していない

といった理由が挙げられます。

【理由その5】ユーザーの目的を果たせたことにより、満足して直帰している

【理由その1~その4】までは、ユーザーにストレスを与えたことによって直帰を招いてしまうケースですが、ユーザーの期待通りの情報を提供し、ユーザーが満足したことにより直帰をしているケースも考えられます。

この傾向が強いサイトとして、ブログサイトが挙げられます。リピーターの多いブログサイトでは、リピーターは最新の記事だけを読んで直帰することが多くあります。
また、ページ別に見ると「交通アクセス」といったページにおいても、この傾向はよく見られます。

直帰率の目安は何%?

自身のWebサイトの直帰率を把握すると気になるのが「直帰率の目安」「直帰率の平均」です。
弊社でも「この直帰率って高いの?」「直帰率の平均って何%?」という質問をお客様からよくいただきます。

一般的に直帰率の目安は40%前後と言われていますが、正確には目安となる基準値は存在しません。
なぜなら、直帰率はサイトの目的やタイプ、ページの内容、さらにはユーザーの流入経路などによってかなりばらつきがあり、自身のサイトと全く同じ条件のサイトと比較することができないからです。

あくまで1つの参考データとして、大まかなサイトタイプ別に見た時の平均値をご紹介します。

サイトの種類 直帰率の平均
ECサイト 30~40%
コーポレートサイト 40~50%
ブログサイト 70~80%
ランディングページ 70~90%

上記はあくまでも参考値として捉えてください。ECサイトであれば扱っている商材によって平均値は変わってきますし、コーポレートサイトでもユーザーの流入経路や検索クエリによって直帰率は大きく変わってきます。

さいごに

今回は、直帰率の定義や直帰率が高くなる理由、直帰率の目安についてご紹介しました。参考になりましたでしょうか?

単に数字だけを見て一喜一憂したり、一般的な平均と比較して良し悪しを判断したりすることは、何の意味もないことです。
冒頭で申し上げたように、アクセス解析をする上で大切なことは、なぜその数値になっているのかを読み取り、改善が必要なのかどうかを適切に判断し、仮説に基づいた改善を行っていくことです。

次回は、Google Analyticsを活用した「直帰率の改善が必要なページの見分け方」についてご紹介します。

この記事を書いた人

田村 奈優太
田村 奈優太事業開発部 次長
印刷会社の営業を経て、2008年にアーティスへ入社。webディレクターとして多くの大学・病院・企業のwebサイト構築・コンサルティングに携わる。2018年より事業開発部として新規サービスの企画立案・マーケティング・UI設計・開発に従事している。
資格:Google広告認定資格・Yahoo!プロモーション広告プロフェッショナル
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