潜在顧客にアプローチする「コンテンツ連動型広告」
Webサイトにターゲットユーザーを集めるインターネット広告手法として「リスティング広告」があります。
リスティング広告と聞くと「ユーザーの検索したキーワードに応じてGoogleやYahoo!の検索結果画面に広告を表示させる検索連動型広告」を思い浮かべるかと思いますが、リスティング広告は特徴や配信方式が異なる「検索連動型広告」と「コンテンツ連動型広告」の2種類に分けられます。
コンテンツ連動広告とは、検索サイト以外のニュースサイトや個人ブログ、各種ポータルサイトなどのWebページにコンテンツやユーザーの興味・関心に合致した広告を掲載でき、検索連動型広告と同様にクリック課金による広告のことを言います。
顕在層(※1)へアプローチする検索連動型広告と異なり、まだ検索するに至ってない準顕在層(※1)や潜在層(※1)へアプローチをすることができます。
※1
顕在層・・・・今すぐに特定の商品やサービスを必要としているユーザー層
準顕在層・・・徐々に悩みや願望が芽生え始め、商品やサービスに辿りつこうとしているユーザー層
潜在層・・・・これからニーズを持つ可能性があるユーザー層
検索連動型広告とコンテンツ連動型広告の違い
検索連動型広告 | コンテンツ連動型広告 | |
---|---|---|
概要 | 検索エンジンでユーザーが検索したキーワードに関連した広告が表示される。(顕在ニーズへのアプローチ) | 商品やサービスと関連性の高いWebページに広告が表示される。また、ユーザーの持つ興味関心と関連した広告を表示することも可能。(潜在ニーズへのアプローチ) |
広告配信先 | 検索結果画面 | Google やYahoo!Japan が運営するWebサイトや、配信パートナー契約をしているWebサイト |
広告種類 | テキスト広告 | テキスト広告 画像広告 動画広告 |
Yahoo!JAPAN | Yahoo!スポンサードサーチ | Yahoo!ディスプレイアドネットワーク |
Google Adwords | Googleディスプレイネットワーク |
検索連動型広告とコンテンツ連動型広告の違いはご理解いただけましたでしょうか?
インターネットが日常的になった今、インターネット利用時間の約95%がコンテンツの閲覧に費やされているといわれています。つまり、ユーザーが検索行動に費やす時間はわずか5%程度ということになります。
そのため、コンテンツ連動型広告は幅広いリーチ力を持っています。
しかし、Webサイトからのコンバージョン(成約)を求める広告主においては、幅広いリーチ力を持ってる故にターゲティングを一歩間違えると、費用対効果が全く見合わなくなります。
効果的にコンテンツ連動型広告を運用するためには、獲得したいユーザーに合わせたターゲティング設定(ユーザー層や配信先のWebサイトを絞り込み)を行う必要があります。
では、どのようなターゲティングができるのか?
ここでは、Googleが提供するコンテンツ連動型広告「ディスプレイネットワーク※」におけるターゲティング方法について紹介します。
※ディスプレイネットワークとは・・・
GmailやGoogle MapなどのGoogle関連サイトや、Googleと提携する著名なサイトから個人ブログまで100万を超える幅広いWebサイトに配信される広告です。
日本国内のインターネットユーザーの78.8%にリーチすると言われています。
Googleディスプレイネットワークのターゲティング方法
コンテンツターゲティング | キーワードを複数登録し、登録したキーワードと合致もしくは関連性のあるネットワーク上のWebページに広告が配信されます。 |
---|---|
トピックターゲティング | 特定のトピック(カテゴリー)に関連するネットワーク上のWebページに広告が配信されます。 |
プレスメントターゲティング | ネットワーク上のWebページの中から指定したドメインのWebページに広告が配信されます。 |
リマーケティング | 一度Webサイトに訪れたユーザーに対し、ネットワーク上のWebページで広告が配信されます。追いかけ配信とも言われます。 |
インタレスト カテゴリ | ユーザーの過去に閲覧したWebページの履歴からユーザーの興味関心を自動的に判別し、特定のトピック(カテゴリー)に関心を持つユーザーに広告が配信されます。 |
デモグラフィックターゲティング | 特定の年齢や性別のユーザーに対し、ネットワーク上のWebページで広告が配信されます。 |
新たに追加されたターゲティング方法も含めてもう少し詳細に解説しています。(2016年9月公開記事)
【ディスプレイ広告の基本】GDNターゲティング方法の種類を理解しよう
さいごに
今回のコラムではコンテンツ連動型広告を主に紹介しました。
冒頭の検索連動型広告とコンテンツ連動型広告の違いでも述べましたが、大きな違いとしてアプローチするユーザ層が異なります。ですから、広告主が運営するサイトや提供する商品・サービスによっては不向きな場合もあります。
単にアクセスアップのために幅広いリーチ力を持っているコンテンツ連動型広告に惹かれて出稿するのではなく、しっかりとした見極めとターゲティング設定が必要です。
この記事を書いた人
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印刷会社の営業を経て、2008年にアーティスへ入社。webディレクターとして多くの大学・病院・企業のwebサイト構築・コンサルティングに携わる。2018年より事業開発部として新規サービスの企画立案・マーケティング・UI設計・開発に従事している。
資格:Google広告認定資格・Yahoo!プロモーション広告プロフェッショナル
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