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減少し続けるRSSリーダー… 利用者はほとんどいない?RSSが衰退した理由

代表的なRSSリーダーだったGoogle Readerが終了してから5年以上経った現在でも、サイト構築の仕様書には「更新情報をRSSで配信が出来る機能を有すること」等と記載されているケースが少なくありません。
「リニューアル前のサイトにもあったから」等と要件に含まれがちなRSS配信機能ですが、今日どれくらい使われているのでしょうか?

今回は、RSSの置かれている現状と考察をまとめてみました。
RSSの説明については、こちらの記事をご覧ください。

RSSの置かれた現状

RSSがどのような状況に置かれているのかを、主要ブラウザにおける実装有無とGoogleでの検索数から調査しました。

主要ブラウザにおける実装有無

主要ブラウザの標準機能としてRSSリーダーが実装されているか調べました。

RSSリーダーが実装されているブラウザ

  • Internet Explorer11
  • Firefox(2018年12月リリース予定のFirefox64から廃止予定)

RSSリーダーが実装されていないブラウザ

  • MicrosoftEdge
  • Googlechrome
  • Safari(MacOS版)
Firefoxの発表について

2018年12月リリース予定のFirefox64から、RSSの機能が取り除かれることが発表されております。

参考記事:https://www.gijsk.com/blog/2018/10/firefox-removes-core-product-support-for-rss-atom-feeds/

上記を要約すると、RSS関連のセッション数が全体の0.01%程と少なく、コストをかけてまでサポートすることが出来なくなったからと書かれています。

RSSリーダーが実装されていないブラウザで、サイト上のRSSフィードのボタンをクリックすると、下記のように表示されます。

Googleトレンドから見るユーザーの関心

Googleトレンドで「RSS」「RSSリーダー」の検索人気度を調べてみました。

どちらも2005~2006年頃をピークに右肩下がりで、2018年にはピーク時の1~4%程しかありません。

主要RSSリーダーサービスの終了

RSSリーダーの代表的なサービスだったGoogle Readerは2013年に、国内で人気が高かった株式会社ドワンゴが提供するブラウザ型のRSSリーダー「Live Dwango Reader」も2017年にサービスが終了しています。

なぜRSSは衰退したのか?

こと情報収集においては、RSSは優良なツールだと思いますが、なぜここまで衰退したのでしょうか?
いくつかの要因から推察したいと思います。

SNSの普及

RSSリーダーはお気に入りのwebサイトを登録しておくことで、わざわざそのサイトにアクセスしなくても最新情報や更新情報をチェックできる便利な情報収集ツールとして活用されていました。

しかし、TwitterやFacebookといったSNSの普及により、情報拡散性の高さから情報発信元は積極的にSNSを活用した情報発信を行うようになりました。
これにより、ユーザー側もお気に入りのアカウントを「いいね!」したり「フォーロー」したりすることで、SNSを通してタイムリーな情報を取得できるようになり、RSSのニーズが徐々に薄れていったことが考えられます。

また、RSSリーダーは、お気に入りのwebサイトの最新情報が勝手に溜まっていく「ストック型」の情報収集ツールだとすると、SNSは常に最新情報が流れてくる「フロー型」の情報ツールだと言えます。
スマートフォンの普及に伴い、私たちのライフスタイルに溶け込んでいったSNSによって、情報収集方法がフロー型へとシフトしていっていることも事実だと思います。

キュレーションサイト・アプリの普及

SNS以外でも、NAVERまとめ、グノシー、はてなブックマークといった、Web上にあるさまざまなコンテンツをカテゴリーやテーマ別に分類したキュレーションサイトが登場しました。また、ウェブサービスだけではなく、スマートフォン等で使いやすいSmartNewsのようなキュレーションアプリも登場しています。
幅広い情報が体系化されてまとめられているため、自分の興味や関心のあるジャンルに関する最新のトレンドやタイムリーな情報を手早く取得できます。

一方RSSは、1度自分でRSSリーダーに登録しないといけないため、情報を受信できるようにする準備に若干手間取るのと、そもそも知っているサイト(RSSを登録したサイト)しか表示されないため、未知の情報に出会うことが出来ず、ツールとしての魅力が欠けているように感じます。

さいごに

RSSが衰退した要因は、情報の発信元やユーザーの情報収集の方法が変わってきたからだと思われます。
そのため、RSSリーダーを実装しているブラウザはほとんどなくなり、RSSリーダーの存在を知っている人も減っていく…という結果になってしまうような気がします。
客観的な視点で見る限り、RSSは今後復権する可能性も低いと思われます。

コストやユーザーエクスペリエンスの視点からも推奨はされないため、特別な理由が無い限りはRSSを実装しない方針で良いと思います。

この記事を書いた人

池谷 将太朗
池谷 将太朗ソリューション事業部 営業
2015年にアーティスに入社。
ソリューション事業部の企画・営業担当として、主に静岡県・愛知県内の企業・医療機関・教育機関のホームページリニューアル案件に携わる。2021年からは、ソリューション事業部の社内マーケティング担当を兼任し、リスティング広告の運用も行っている。
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