⼤学サイトにおいて、どんなコンテンツを掲載して他⼤学との差別化をしているのか〜関西編 part2〜
大学サイトではどんなコンテンツを掲載して受験生獲得に誘導しているのか、調査してみました。
今回は関西編 part2です。
これまでの関東編、関西編Part1と同様に、調査の条件は大学サイトもしくは受験生サイトのトップページから直接導線があり、受験生を対象としたコンテンツです。同テーマの過去記事は下記よりご覧ください。「関東編 Part1」では、差別化するためのコンテンツが必要な理由も記載しています。
INDEX
阪南大学の「阪南大学キャリアサポート」
阪南大学では、「そこまでやるか、キャリア支援」というキャッチコピーで、詳しくわかりやすくキャリアサポートについてまとめたページがありました。
特長やプログラム内容・複数のガイダンス・イベント講座情報・情報発信ツールなど、さまざまなサポートがあることがわかり、キャリア支援に強く力をいれていることがよくわかります。
私は大学在学中、大学が行っているキャリア支援をあまり知らずに就職活動を行い、同級生の内定情報ばかり気にして焦った覚えがあります。
阪南大学のように取り組み内容をわかりやすくまとめられていると、就職活動をする在学生にとって安心できるだけではなく、同級生とお互いを高めあって助け合いながら就職活動ができそうです。
また受験生にとっても、就職に対するサポートが多くされていることで、心強いと感じられるはずです。
千里金蘭大学の「Let’s Talk!」
千里金蘭大学では、「先輩と後輩のホンネトーク!」ということで、在学生と卒業生の会話を、チャットのような形式で掲載されています。
チャット形式だからこそ在学生や卒業生のホンネが分かりやすく、本当に会話しているような感覚で親しみやすいことから、親近感がわく受験生が多いかと思います。
京都大学の「京大先生シアター」
教授や先生方の紹介ページはよくありますが、京都大学ではユニークな見せ方をしていました。
大学生活では、いずれゼミや研究室での学びがかかわってきます。どの先生のもとで勉強をしたいか検討する材料として、こちらのページは面白味がありました。
タイトルが「シアター」ということから、各先生の動画が主な紹介材料となっています。いくつか動画を見ましたが、受験生ではない私でも興味の湧く内容が多かったです。
また、興味のある「学問」や「研究分野」でも絞り込むことができ、自分が進むべき研究室・学部学科が見つけられそうですね。
京都芸術大学の「I HAVE NO SENSE」
芸術大学と言えば、「もともとクリエイティブ思考の高い人が合格できそう」というような印象を、少なからず持っている人もいると思います。
京都芸術大学の「I HAVE NO SENSE」では、「特別な人だけが芸大を目指すんじゃない。」というキャッチコピーのもと、在学生のメッセージが語られています。「自分が芸大に行くとは思っていなかった」や「芸大を目指せるとは思っていなかった」など、在学生がなぜ・どのようにこの大学を受験し、合格を勝ち取ったのか、その経緯が語られています。
同じように進路について悩んでいる受験生がいる中で、このキャッチコピーとコンテンツの内容は、受験生もとても共感できる内容だと思います。
京都女子大学の「京女らいふ」
京都女子大学では、女子大ならではのページがありました。
このページの中には、たくさんの女子大らしいコンテンツが含まれています。
- 教えて!京女生の24時間
- 京女38の疑問!
- 京女生のスマホ大解剖!
- 京女ノート
- ふだんの私、見せちゃいます
- 学生主体プロジェクトOverview
- 京女のいいとこ調べ隊!
- 京女Fashion Snap
この中から2つご紹介します。
京女生のスマホ大解剖!
このコンテンツでは、京女生はどんなアプリを使っているのか、在学生にインタビューする形式で紹介されています。
使うと便利なアプリから、ファッションなど趣味に関するアプリまで、どんな特長の、どんな時に使うアプリなのか掲載されています。
個人としても、イマドキの大学生がどんなアプリを使用して生活しているのか、勉強になります。
京女Fashion Snap
高校生は制服を着ることが多く、大学になって私服通学へ変わることから、大学生が実際にどんな服を着ているのか気になる学生もいるはずです。私もどきどきしながら新しい服を買いに行ったのを覚えています。
このコンテンツでは、実際の在学生のファッションを紹介しています。女子大だからと、ファッションがキラキラなイメージがあるかもしれません。受験生にとっては、実際の大学生がどんな服を着ているか事前に知れると安心できそうです。
コンテンツのポイント
今回の調査では「共感性」「親近感」がポイントと言えます。
今の受験生の悩みを払拭するコンテンツや、ウェルカムな雰囲気で明るく紹介されたコンテンツが多く感じられました。
大学側が一方的に伝えたい内容を伝えるのではなく、受験生の気持ちに寄り添った内容とすることが重要ということですね。
まとめ
関東編と関西編に分けてご紹介いたしました。参考になるページはかなり多くあり、とても勉強になりました。
4編を通して言えることは、コロナ禍に合わせたページのように時代やトレンドに合わせた情報の発信が必要だということです。受験生に安心してもらったり、楽しんでもらったりすることで、入学したいという意欲へつなげられるよう、日々コンテンツの見直しをしましょう。
この記事を書いた人
- 関東の理系大学にてプロダクトデザインを学ぶ。千葉県にて百貨店社員として接客・マネジメント・商品PR、東京都にて人材紹介の営業を経験した後に、地元浜松へUターン転職。アーティス入社後はWebディレクターとして、大学・病院サイトを始め、コーポレートサイトのディレクション・企画業務に携わっている。
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