<初心者向け>知っておきたいHTML5の基本【文書構造編】
今までHTML4やXHTML1.0で構築してきた人の中には「HTML5って難しそう」「今までのHTMLとはどう違うの?」と思っている方も多いのではないでしょうか?
変更された点は多々ありますが、基本をおさえていれば誰でもHTML5でWebサイトを構築することが可能です。
今回はHTML5の特徴や文書構造など、基本的なところを説明していきたいと思います。
HTML5とは?
まずはHTML5とはどういうものなのか、簡単に説明いたします。
HTML5とは、2014年にHTMLのバージョン5として勧告されたものです。前のバージョンにあたる「HTML4.01」の勧告から15年ぶりに改定されました。
HTML5の大きな特徴は、HTML4やXHTML1.0に比べてかなりコードが簡略化され、全体的にスッキリとした構造になっています。そして、今まで難しかった動画・音声の使用やグラフィックの描画が、HTML5の新要素によって容易に実装できるようになり、Webの表現の幅が広がりました。
HTML5が発表された当時はHTML5に対応していないブラウザ(Internet Explorer 8)を使用していたユーザーがまだ多かったため、HTML5でWebサイトを構築するケースは多くありませんでしたが、最新版のIE11を除く旧バージョンのIEがサポート終了になったことや、GoogleChromeを使用するユーザーも増えてきたことによって、Webサイトを構築する際にHTML5を用いるケースが増えてきました。
HTML5の基本的な文書構造
それでは、HTML4、XHTML1.0とHTML5の基本的な文書構造を比較してみましょう。
まずは、HTML4とXHTML1.0の文書構造を例に挙げてみます。
▼HTML4
<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01 Transitional//EN" "http://www.w3.org/TR/html4/loose.dtd">
<html lang="ja">
<head>
<meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=UTF-8">
<meta http-equiv="content-style-type" content="text/css">
<meta http-equiv="content-script-type" content="text/javascript">
<title>ページタイトル</title>
</head>
<body>
コンテンツ
</body>
</html>
▼XHTML1.0
<!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Transitional//EN" "http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-transitional.dtd">
<html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml" xml:lang="ja" lang="ja">
<head>
<meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=utf-8" />
<meta http-equiv="Content-Style-Type" content="text/css" />
<meta http-equiv="Content-Script-Type" content="text/javascript" />
<title>ページタイトル</title>
</head>
<body>
コンテンツ
</body>
</html>
次にHTML5の文書構造を例に挙げてみます。
▼HTML5
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="utf-8">
<title>ページタイトル</title>
</head>
<body>
コンテンツ
</body>
</html>
いかがでしょうか?HTML4やXHTML1.0と比べてだいぶスッキリとした印象になりました。
それでは、主な違いの説明をします。
DOCTYPE宣言
▼XHTML1.0
<!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Transitional//EN" "http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-transitional.dtd">
▼HTML5
<!DOCTYPE html>
HTML文書の冒頭部分に記述するのが「DOCTYPE宣言」です。この記述によってその文書がどのHTML、XHTMLで作成されたものかを宣言します。HTML5ではコードがシンプルに短くなりました。
HTML要素
▼XHTML1.0
<html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml" xml:lang="ja" lang="ja">
▼HTML5
<html lang="ja">
<html>タグは、その文書がHTMLであることを示します。html要素には言語を指定することができ、日本語の場合は「lang=”jp”」、英語の場合は「lang=”en”」を指定します。XHTMLではxmlns属性が必要でしたが、HTML5では不要になりました。
文字エンコーディング指定
▼HTML4、XHTML1.0
<meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=UTF-8">
▼HTML5
<meta charset="utf-8">
文書の文字コードを指定します。HTML5ではutf-8推奨になります。
スタイルシートとスクリプト言語の指定
▼HTML4、XHTML1.0
<meta http-equiv="content-style-type" content="text/css">
<meta http-equiv="content-script-type" content="text/javascript">
▼HTML5
HTML5ではデフォルトになりますので記述が不要になります。
HTML5で追加、廃止された要素
HTML5では、新しく追加された要素がありますが、逆に廃止された要素もあります。
構築の際には注意が必要です。
追加された要素
<article> | <aside> | <audio> | <bdi> | <canvas> | <command> |
<datalist> | <details> | <embed> | <figcaption> | <figure> | <footer> |
<header> | <hgroup> | <keygen> | <mark> | <meter> | <nav> |
<output> | <progress> | <rp> | <rt> | <ruby> | <section> |
<source> | <summary> | <time> | <track> | <video> | <wbr> |
廃止された要素
<acronym> | <applet> | <basefont> | <bgsound> | <big> | <blink> |
<center> | <dir> | <font> | <frame> | <frameset> | <isindex> |
<marquee> | <nobr> | <noembed> | <noframes> | <rb> | <strike> |
<tt> |
※各要素の説明につきましては、割愛いたします。
さいごに
HTML5では、文書構造の変更点や新しく追加された要素が多くありますが、一度に全部覚える必要はありません。
少しずつマークアップの練習をしながらHTML5に慣れ、学んでいくことが大切です。
この記事を書いた人
- 創造性を最大限に発揮するとともに、インターネットに代表されるITを活用し、みんなの生活が便利で、豊かで、楽しいものになるようなサービスやコンテンツを考え、創り出し提供しています。
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