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【ライティング基礎知識】人を行動させる文章を書くための6つの型(PREP法、PASONAの法則など)

「PREP法」や「PASONAの法則」という言葉を聞いたことはないでしょうか?
これらは、読み手の行動を促すコピーライティングやセールスライティングに用いられる文章構成のひな形です。

文章を作成する際には、さまざまな型が用いられますが、これら文章構成のひな型を活用することで、説得力がある魅力的な文章を作成することができます。

そこで今回は、コピーライティングやセールスライティングに最適な6つの文章構成のひな形をご紹介していきます。

PREP法(フレップ法)

PREP法はコピーライティングに限らず、文章構成の雛型としてビジネス文書などでもよく用いられます。

結論(Point)、理由(Reason)、具体例(Example)、再結論(Point)の4つの単語の頭文字をとって名付けられ、PREP法を用いることで簡潔で説得力のある文章の作成ができます。

1. 結論(Point)

はじめに結論として文章内の趣旨をシンプルに伝えることで、読者にとって読みやすくなります。


2. 理由(Reason)

続いて、結論に至った理由や背景、メリット、デメリットを伝えて、冒頭の結論を読者に納得してもらいます。


3. 具体例(Example)

次に、具体例を述べることで結論が根拠付けられ、文章の内容を読者に信頼してもらいます。


4. 再結論(Point)

最後に再度結論に戻り、「だから〇〇」と伝えることで、読者は筆者の主張を納得・信頼・理解できます。

PREP法の型に沿った文章は、簡潔でありながら、しっかりと根拠付けされた説得力のあるものになります。

通常、文章作成が不慣れな人が文章を書くと、要点が定まらず、読み手にとって非常に読みにくい文章になることが多々あります。しかし、PREP法は初心者でもスムーズに読みやすい文章を書けることが特徴です。

QUESTの法則(クエストの法則)

QUESTの法則は、消費者心理の流れに沿った文章モデルで、セールスレターやランディングページによく用いられます。
そのため、読者に何か商品を販売する目的を持った、消費行動を促す時に向いています。

QUESTの法則は、絞り込み(Quality)、共感(Understand)、啓発(Educate)、興奮(Stimulate)、変化(Transition)の5つの単語の頭文字を取って名付けられています。

1. 絞り込み(Quality)

まず読者を絞り込むことで、見込み客かそうでないかを選別します。絞り込みでは「自分のことだ」と読者に思わせることが大切で、はじめに「〜ではないですか?」と質問形式な文章が効果的です。


2. 共感(Understand)

続いて、共感の部分で相手の悩みに対して理解し、同情してあげます。そしてその悩みをこのまま放置することの危険性を指摘して、読者に「どうすればいいの?教えて」と思われるようにします。


3. 啓発(Educate)

啓発の部分では、商品のメリットを説明して、購入することの妥当性を示します。証拠となるデータを提示すると効果的です。


4. 興奮(Stimulate)

興奮の部分では、読者に商品購入後の未来を想像させます。それと同時に、商品を購入しなかった場合のマイナスなイメージも想像させることで、購買意欲の促進を狙います。


5. 変化(Transition)

最後に、見込み客から顧客へ変化させるためにクロージングを行います。注文フォームを掲載して購入の後押しをすると効果的です。

このように、見込み客の読者に対して、悩みを深掘りした後に商品を紹介することで、成約につなげやすくする構成となっています。QUESTの法則は、読者の中でも、自分の悩みをある程度理解している人に対して、強い効果が期待できます。

AIDMAの法則(アイドマの法則)

AIDMAの法則は、消費者が商品などのモノを認知して、そこから実際に購入につながるまでの消費活動プロセスのひとつで、マーケティング戦略を考えるモデルとして扱われています。
ライティングにおいても、QUESTの法則と同様に消費行動の促進につながる型で、セールスコピーなどに利用されます。

消費者が商品を購入するまでの過程となる「注意(Attention)、関心(Interest)、欲求(Desire)、記憶(Memory)、行動(Action)」の5つの単語の頭文字を取って名付けられています。

1. 注意(Attention)

まずは、商品を紹介して知ってもらいます。ここで読者の好奇心を煽ることで、より注意を引きやすくなります。


2. 関心(Interest)

続いて、消費者に商品への興味を持ってもらう段階です。どういう商品なのか、どんな悩みを解決できるのかを簡潔にわかりやすく伝えます。ここで「自分のための商品だ」と思ってもらうのが理想です。


3. 欲求(Desire)

次は商品を知った相手に「購入したい」と思ってもらう段階です。そのため、商品購入後の未来や悩みが解決した後の状態を想像させられればベストです。


4. 記憶(Memory)

消費者の中にある「欲しい」という記憶を再度呼び起こす段階です。悩みの具体的な解決策を証明すると、「あ、やっぱり購入したい」と思ってもらいやすくなります。


5. 行動(Action)

この段階では、すでに消費者は既に商品購入の意思を強めています。最後の後押しとして、購入するためのフォームを設置するなど、消費者の消費行動を促します。

AIDMAの法則は、セールスコピーを書く上で基礎的な文章モデルですが、あくまでも商品購入までのプロセスを想定したものなので、コピーライティングの効果はやや薄いと思われます。
ただし、AIDMAの法則は消費行動を体系化しており、消費者心理を理解するためには大切な手法です。

PASONAの法則(パソナの法則)

PASONAの法則は、QUESTの法則、AIDMAの法則と同様に消費行動の促進が行えます。
セールスレターやランディングページの他に、ブログ記事やメルマガ、プレゼンのトークスクリプトなど、多方面で用いられる手法です。

問題(Problem)、親近感(Affinity)、解決策(Solution)、提案(Offer)、絞り込み(Narrowdown)、行動(Action)の6つの単語の頭文字を取って名付けられた法則で、現在では新PASONAの法則とも呼ばれます。

1. 問題(Problem)

まずは問題の段階で、読者の悩みを明確にします。ここで、読者自身も気づいていない潜在的な悩みを掘り下げると、相手をより惹きつけることができます。


2. 親近感(Affinity)

続いて相手に抵抗感をなくしてもらうために、自分もあなたの仲間だということを認識してもらいます。読者の不安や悩みを共感してあげ、同じ目標を持っていることを証明します。


3. 解決策(Solution)

共感した後はその悩みが解決できる方法を教えてあげます。写真やデータなど、目に見えてわかる証拠を提示できるとより効果的です。


4. 提案(Offer)

悩み解決につながる商品の内容を示します。価格や効果を具体的に伝え、悩みが解決できる証明をすることで、商品の有用性を見せることが大切です。


5. 絞り込み(Narrowdown)

次に読者を見込み客に絞り込みます。特に「20名様限定」「あと3日まで」など、限定性を設けることで、これまで文章を読んでいただけの読者に、「商品を購入したい」という気持ちになってもらいます。


6. 行動(Action)

商品購入までの最後の一押しです。「今回限り」など、今すぐ行動するべき理由を明確にし、商品購入の妥当性を示します。

消費行動を促す文章の型はいくつかありますが、PASONAの法則は、中でも特に消費行動を駆り立てやすい強いコピー文章の作成が可能です。
ただし、物事を掘り下げて書くことになるので、どうしても長文になりやすいという欠点があります。

CREMAの法則(クレマの法則)

CREMAの法則は、消費者の行動を促進する文章の型です。
PASONAの法則と同様に、セールスレターやランディンブページ、メルマガなどさまざまな場面で用いられます。
PASONAの法則よりも端的で短い文章で書けるので、どうしても最後まで読んで欲しいときに最適です。

結論(Conclusion)、理由(Reason)、証拠(Evidence)、手段(Method)、行動(Action)の5つの単語の頭文字を取って名付けられたもので、文章構成はPREP法によく似ています。

1. 結論(Conclusion)

PREP法と同様、まずは結論から話すことで読者は文章の趣旨を理解し、読みやすくなります。


2. 理由(Reason)

続いて結論に至った理由を説明し、読者の理解を深めます。ここでメリットとデメリットを伝えると、より主張の強い文章となります。


3. 証拠(Evidence)

次に、その理由を根拠づけるために証拠を提示します。文章に信頼性が増し、読者に初めの結論に納得してもらいます。


4. 手段(Method)

初めの結論で示した内容について、どうすれば達成できるのか、ここでは手段を明確にします。手段の具体的な方法は、読者が簡単に実践できるものが次の行動の段階で有効的です。


5. 行動(Action)

最後に、実際に行動することを促します。ただ促すだけでなく、「今すぐに」という言葉を添えると、より読者を行動的にできます。

CREMAの法則は、消費行動を促す型の中でも、どちらかといえば相手に変化を与えたいときに用いられます。
例えば、メルマガに登録してもらいたいときや、次の記事を続けて読んでもらいたいときなどに効果的な手法です。

SDS法(エスディーエス法)

SDS法は、相手に素早く物事を伝えたいときに適しています。
短文のメルマガをはじめ、テレビのニュース番組や情報番組等でもよく利用されている手法です。

概要(Summary)、詳細(Details reason)、まとめ(Summary)の3つの単語の頭文字を取って名付けられたもので、同じような内容をあらゆる角度から3度伝える文章の型です。

1. 概要(Summary)

はじめに記事の要約を伝えます。


2. 詳細(Details reason)

概要の詳しい内容を理由や背景、メリット、デメリットを加えて具体的に説明します。
詳細のパートは複数作成可能で、箇条書きにすると読者により伝わりやすくなります。


3. まとめ(Summary)

文章の内容を改めて端的に述べます。事実や過去の事例から根拠づけると効果的です。

SDS法は、理解しやすく、記憶に残しやすいという特徴があります。
相手に消費行動を促すというよりも、最後まで文章を読んでもらいたいときにおすすめです。

コピーライティングの型は使い分ける!

今回ご紹介したコピーライティングの型は用途がさまざまです。
文章を通して読者にどうしてもらいたいのか、目的によって使い分けることが大切です。

型の使い分けは以下がおすすめです。

  • QUESTの法則・AIDMAの法則・PASONAの法則:読者の消費行動を促したいとき
  • PREP法・SDS法:とにかく相手に物事を伝えたいとき
  • CREMAの法則:相手に単純行動を促したいとき

それぞれの型を使い分けて、読者の行動を促すコピー文章を作成しましょう。

この記事を書いた人

アーティス
アーティス
創造性を最大限に発揮するとともに、インターネットに代表されるITを活用し、みんなの生活が便利で、豊かで、楽しいものになるようなサービスやコンテンツを考え、創り出し提供しています。
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